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未公開資料と証言で読み解く、データイーストという異才メーカーの真実

『ALL ABOUT DATA EAST データイーストのすべて II』は、日本アーケードゲーム史に強烈な個性を刻んだデータイーストを徹底的に記録した資料集の第二弾です。本書では、創業から倒産までに発表された全アーケードゲームを網羅したカタログを中心に、貴重なフライヤーやインストラクションカード、さらには『エドワード・ランディ』『トリオ・ザ・パンチ』などの未公開企画書を大公開。加えて、13名のクリエイターによるロングインタビューを収録し、開発現場のリアルな証言を伝えます。データイーストファンはもちろん、ゲーム史研究や制作に関心のある人にとって必読の一冊です。
データイーストとは?メーカーの歴史と功績
データイースト(DATA EAST)は、1970年代に創業し、日本のアーケードゲーム黎明期から独自の存在感を放ったゲームメーカーです。硬派なアクションから個性の強いアイデア作まで幅広く手がけ、他社にはない“尖った作風”で多くのプレイヤーに強烈な印象を残しました。
倒産という結末を迎えた後も、そのゲーム性や演出は語り継がれ、現在でもレトロゲームファンや開発者から高い評価を受けています。本書は、そんなデータイーストの軌跡を体系的に振り返るための重要な資料です。
『ALL ABOUT DATA EAST II』の概要と位置づけ
『ALL ABOUT DATA EAST II』は、前作「ALL ABOUT DATA EAST」の続編として刊行された、データイースト資料集の決定版・第二弾です。
最大の特徴は、創業から倒産までのアーケードゲームを網羅したカタログ構成にあります。単なる作品紹介にとどまらず、資料性を重視した編集方針により、歴史書・研究書としても高い完成度を誇ります。前作を補完しつつ、さらに深い領域へ踏み込んだ一冊です。
アーケードゲーム完全カタログの見どころ
本書の核となるのが、データイーストの全アーケード作品を網羅したゲームカタログです。時代順に整理され、各タイトルの基本情報を確認できる構成は、資料として非常に実用的です。
有名タイトルだけでなく、埋もれがちな作品までしっかり収録されている点が特徴で、「こんなゲームもあったのか」という再発見も多くあります。データイーストというメーカーの全体像を把握するうえで欠かせない章です。
フライヤー・インストラクションカード資料の価値
本書には、当時の貴重なフライヤーやインストラクションカードが多数掲載されています。これらは現場で実際に使われていた一次資料であり、現存数が少ないものも多く含まれています。
ゲーム内容だけでなく、販促コピーやデザインから当時の市場感覚や時代背景を読み取れる点も大きな魅力です。単なる懐古ではなく、アーケードゲーム文化を立体的に理解できる資料群となっています。
未公開企画書大公開が持つ圧倒的資料価値
『エドワード・ランディ』『ハンバーガー』『ザビガ』『トリオ・ザ・パンチ』といった人気作の企画書が大公開されている点は、本書最大の見どころのひとつです。
企画段階のアイデアやコンセプトを知ることで、完成版との違いや開発の試行錯誤が見えてきます。これらの資料は他ではまず目にすることができず、ファンはもちろん、ゲーム企画や開発に関心のある読者にとっても極めて価値の高い内容です。
クリエイター13名ロングインタビューの読み応え
本書には、データイースト作品を支えた総勢13名のクリエイターによるロングインタビューが収録されています。単なる思い出話ではなく、企画の発端や当時の開発体制、現場の空気感まで具体的に語られている点が大きな魅力です。
制約の多いアーケード開発の中で、どのように個性的なゲームが生まれていったのかが、生の言葉で記録されており、一次証言としての価値も非常に高い内容となっています。
他メーカー資料本・ゲーム資料集との比較
カプコンやSNK、ナムコといった大手メーカーの資料本と比べると、『ALL ABOUT DATA EAST II』は内部資料の深さが際立っています。特に企画書や現場資料の掲載量は群を抜いており、作品の完成形だけでなく「作られる過程」に踏み込んでいる点が特徴です。
華やかな成功譚だけでなく、試行錯誤や苦労も含めて記録している点が、データイースト本ならではの独自性と言えるでしょう。
ファン視点・研究視点での評価
データイーストファンにとっては、懐かしさと新発見が同時に味わえる一冊です。知っているタイトルの裏側を知ることで、作品への理解がより深まります。
一方で、アーケードゲーム史や日本のゲーム産業を研究する立場から見ても、本書は貴重な資料集です。年代整理されたカタログ、一次資料、証言が揃っており、研究・検証用途にも十分耐えうる内容となっています。
購入前に知っておきたい注意点
本書は資料性・専門性が非常に高く、ライトなゲーム紹介本ではありません。ゲームを遊んだことがない人や、キャラクター中心の内容を期待すると、やや難しく感じる可能性があります。
また、第1弾『ALL ABOUT DATA EAST』を前提に読んだほうが理解が深まる部分もあるため、可能であれば併読がおすすめです。体系的に楽しみたい読者向けの一冊と言えるでしょう。
どんな人におすすめの一冊か
『ALL ABOUT DATA EAST II』は、データイースト作品が好きなファンはもちろん、アーケードゲーム史に関心のある人、ゲーム制作や企画に興味がある人に特におすすめです。
単なる懐古本ではなく、ゲーム文化を記録・継承する資料集としての価値が高く、長く手元に置いて読み返したくなる一冊です。アーケードゲームという文化を深く知りたい人にとって、必携の書と言えるでしょう。
まとめ
『ALL ABOUT DATA EAST データイーストのすべて II』は、データイーストという独創的なゲームメーカーの歴史と実像を、資料・証言・内部文書という三方向から徹底的に掘り下げた決定版資料集です。
創業から倒産までのアーケードゲームを網羅したカタログ、当時のフライヤーやインストラクションカード、さらに未公開の企画書公開は、他書では得られない圧倒的な情報量を誇ります。13名のクリエイターによるロングインタビューも一次資料として価値が高く、ファンだけでなく研究者・制作者視点でも読み応えのある内容です。アーケードゲーム文化を記録・継承する重要な一冊と言えるでしょう。

